日程等:
2022/09/22~2023/02/05
(2022年09月22日[木] - 2023年02月05日[日])
2022/09/22~2023/02/05
(2022年09月22日[木] - 2023年02月05日[日])
晩年の写真集『刻』(2004年)は、身の周りのうつろいゆくものを写した6つのシリーズ――落ち葉、空き缶、雪のあしあと、雲、水、人のながれ――によって構成されています。本展では、このうち最も遅い時期に取り組まれた〈水〉と〈人のながれ〉に焦点を当てます。
〈水〉は、日々自宅近くの目黒川に通い、その水面を写したシリーズです。潮の満ち引きを調べ、光や風を読んで撮影された写真群は、微細なさざ波の質感を克明に捉えたものから、光が水のうねりに反射して錯綜する、抽象性の高いものまで、同じ川面を写したとは思えないほど多彩な表情をみせます。
いっぽう〈人のながれ〉は、雑踏に出掛け、レンズの前を通り過ぎる人々をノーファインダーで撮影しています。スローシャッターを用いた大胆なブレによって、道ゆく人の身体や都市の風景が、流動的な光の軌跡として捉えられています。
いずれの被写体も、形ある物質として存在しながら、絶えず動き変容し続けているという点で共通しているといえます。晩年の石元は、「肉体や物はいずれ消滅し、粒子になって螺旋を描き永遠に上昇していく」と考えていました。具象性を失い非物質的で純粋な光として定着されたイメージは、そうした死生観を反映するかのようです。
前期 9月22日(木)-11月27日(日)
後期 11月29日(火)-2月5日(日)
*10月3日-12日、24日、27日-11月2日、28日、12月27日-1月1日、16日-19日、23日-27日は閉室
会場:
2階 石元泰博展示室
観覧料:
一般370(290)円・大学生260(200円)・高校生以下無料
*観覧料はすべて消費税込価格
*( )内は20名以上の団体料金
*年間観覧券ご持参の方は無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知県及び高知市長寿手帳所持者は無料
高知県立美術館
〒781-8123
高知県高知市高須353-2
TEL 088-866-8000
FAX 088-866-8008
開館日 年中無休(年末年始除く)
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)